さくっと木造シリーズ

さくっと木造は、SHFが開発・販売する木造軸組み住宅の生産設計を支援するシステムです。
木造住宅の設計や生産の合理化において、CADによるシステム化と加工までの仕組み作りの占める影響は大です。
さくっと木造は、木造住宅を「軸組」「パネル」「羽柄」の3つの要素に分割し、個々の要素単位で合理化を支援できるシステムです。

「構造については他社のCADでシステム化できているけど、羽柄は手が付けられていない…」
「構造はシステム化できているけど、壁パネルは汎用CADで図面を作っている…」
「面材加工や野地板も工場加工をして現場搬入したい…」

そんな想いをさくっと木造で実現できます。

オペレーターに親切

CADの入力オペレーターに常に求められる間違いのない入力と短時間での入力。
オペレーターにとって相反する大きな課題。「さくっと木造シリーズ」は短時間で間違いのない入力を支援する機能を多種取り揃えています。

親切・屋根生成

煩わしい屋根の入力も桁線と勾配、軒先の出等を指示するだけで屋根面を自動生成します。屋根面生成後、棟・母屋・束・隅木・谷木等の小屋部材は平面入力するだけで屋根勾配に応じた長さ・高さ・取合いを自動計算します。

安心・3D表示

入力中のどの段階でも3D表示で平面図だけでは確認しにくい柱・梁の勝ち / 負けの関係などを視覚的に確認できるため、うっかりミスを防げます。もちろんどの角度からでも見ることができます。

充実したエラーチェック

エラーチェックで表示されたエラーリストの各行をクリックすることで平面図上のエラー箇所に×印を表示し、問題個所へジャンプし拡大表示し問題個所を速く・確 実に探すことが可能です。

加工図チェック

平面図に配置された構造材・羽柄材をクリックすることでその材にどのような加工が生じるのかを視覚的に確認することが可能です。

図面表記のユーザーカスタマイズ

平面図、立面図共に要素ごとに表示属性をユーザー設定することができます。
(線種、ピッチ、線の太さ・色、文字サイズ・向き等)

意匠設計CADシステムのデータ活用

さくっと木造の入力は平面図の入力から始まります。これは意匠設計CADでの入力とかなり重複する部分があり、さくっと木造へ意匠設計CADのデータを取り込むことにより入力作業を大幅に省力化することができます。

2010年11月時点 対応住宅意匠CADシステム

  • SUPER SOFT(スーパーソフトウェア様)
  • ARCHITREND Z(福井コンピュータ様)
  • プランナー(ザ・システム様)
  • その他CEDXM対応CAD
    ※CEDXMとは、CEDXM評議会のCAD/CAM連携ファイルです。

プレカットCADシステムのデータ活用

壁・床・天井のパネルを製作されている場合など、他社のプレカット工場で構造設計したデータに、パネル情報や羽柄情報を追加入力し、図面やデータ出力したい場合が出てきます。
さくっと木造では外部の住宅意匠CADデータの取込みだけでなく、他社の構造CADで入力されたデータを取込むことで、パネル工場様や羽柄工場様のCAD入力作業を大幅に改善することが可能です。

2010年11月時点 対応構造CADシステム

  • OPEN-NET構造CAD(ネットイーグル様)※専用受け渡しファイルによる連動
  • MP-CAD(宮川工機様)
  • TOA-CAD(トーアエンジニアリング様)
  • その他CEDXM対応CAD
    ※CEDXMとは、CEDXM評議会のCAD/CAM連携ファイルです。

工場の生産性をあげる、付加価値を付ける

生産性をあげるために構造材の加工図出力並びに加工機連動はもちろん、床合板・野地合板の加工に必要な図面、並びに加工データの出力が可能です。

加工機への連動

加工機への連動は、構造材の加工連動はもちろん、間柱や垂木といった羽柄材や床合板・野地合板といった面材、登梁のような斜め加工が発生する材料を含めて加工連動の実績がございます。

床合板の板取り図

平面図上でサネの考慮・柱欠きの処理をした床合板の割付を行い、板取り加工図を出力することができます。複数種の素材を設定することもでき、歩留まり良く配置してくれます。

床合板の割付

床合板の編集

床合板の番付け

スペーサーの配置

床合板の加工図

床合板の集計

野地合板の板取り図

屋根伏図上で野地合板の割付を行い、板取り加工図を出力することができます。 複数種の素材を設定することもでき、歩留まり良く配置してくれます。

野地割付の事前設定

野地合板の割付

野地合板の割付調整

野地合板の番号付け

野地合板の加工図出力

野地合板の集計

構造計算

壁量・N値計算と許容応力度計算の2種類の計算方法を搭載。オプションの組み込みにより計算方法を選択できます。

パネル工法が得意

パネル工法はさくっと木造の得意分野の一つです。
ツーバイフォー工法のパネルと違い、各社様の独自性が現れるのが壁パネルを筆頭とした構造パネルです。各社様の独自性が現れる分、一遍通りの生産方式ではなく、各社様の生産性の違いで生産コストに大きな違いが出てくることも現実です。

パネル工法へ対応

設計業務の合理化を目指して、パネル割付の自動化はもちろん、特殊納まりの対応による手動編集といった各種図面を製作するための支援機能、生産性をあげるための加工図展開から各部品の加工機連動をするための加工データの作成まで幅広い対応が可能です。

建物の入力

壁パネルを生成するために必要な壁・開口の情報、そして壁のサイズをもとめるために必要な柱・梁など構造材の入力を行います。
これらの情報はさくっとパネルにていちから入力をする事もできますが、構造材の加工を依頼されているプレカット工場の構造CADや、仕事の受け先が利用されている住宅意匠CADシステムからデータを取込んで利用することも可能です。

壁パネルの自動生成

入力した壁の属性を整え「壁パネル自動」処理を実行することで、枠材・間柱・窓台・マグサと面材が自動生成されます。個々の部材材種やサイズ、発生条件はあらかじめ設定しておきます。
※上図の設定画面は、かなり詳細なルールまでカスタマイズした場合の例です。

壁パネルの編集

生成された壁パネルの枠材、面材とも下記の機能により任意に変更することができます。
※立面図と平面図は常に連動しています。

枠材面材
  • 補強のため任意の位置に材を追加できます。
  • 枠材の端部を伸縮できます。
  • 枠材を任意の位置へ移動できます。
  • 複写や本数変更コマンドを使用してスタッドの本数を増やすことができます。
  • 枠材のサイズを変更できます。
  • 間柱のピッチを変更できます。
  • 面材の端部を伸縮できます。
  • 隣り合う面材を合成して1枚にできます。
  • 1枚の面材を指示した位置で分割できます。
  • 面材の任意な位置に欠きを入れることができます。

    壁パネル組立図

    生成された壁パネルはパネルごとに組立図を出力することができ、パネルごとの構成部材も表記されます。
    ※オプションで釘打ち機へのデータ連動も可能です。

    壁パネルの面材加工図

    生成された壁パネル面材の加工図を出力することができます。

    壁パネルの面材の板取り図

    生成された壁パネル面材の加工図を出力することができます。複数種の素材を設定することもでき、歩留まり良く配置してくれます。
    ※オプションで合板加工機へのデータ連動も可能です。

    壁パネルの材料集計

    割付した内容に基づいて、製作段階で必要な各種材料集計表の出力が可能です。

    さくっと木造シリーズを利用した生産設計一元化の全体像とメリット

    • 1.業務の効率化

      意匠CADや他メーカー製構造CADとのデータ連動と構造設計、構造計算生産設計、CAM連携とワンストップシステムによる業務の効率化が図れます。

    • 2.質の高い構造設計の実現

      壁量計算、N値計算、許容応力度計算による性能評価、長期優良住宅に対応した構造計算・設計を実現します。

    • 3.プレカットによる生産加工を支援

      各種の工法に対応した仕口加工設計と羽柄、パネル、合板加工設計を行いプレッカト加工による生産を支援します。

    • 4.生産加工の効率化

      各社・各種のプレカット加工機に対応します。また、機械の能力に応じた加工データを複数の機械に分散して加工されることで加工の効率化を図ります。

    • 5.工程管理の簡素化を実現

      ライン工程の管理の一元化とスケジュールの見える化により煩雑な工程管理を簡素化します。

    かつてはプレカットCADシステムといえば一千万を下らない時代もありました。今ではリーズナブルになったとはいえ、高額な金額がネックになりシステム化に二の足を踏み、導入を断念される方も多いのではないでしょうか?
    SHFでは、木造住宅の設計・生産に必要な機能を「軸組み」・「パネル」・「羽柄」と大きく3つに分け、必要な機能を必要な組み合わせでチョイスして頂ける商品ラインナップにしています。
    新規にCADを導入されるお客様だけではなく、現在他社のCADをご利用中のお客様にも、お客様の現在の状況とお客様のご要望に沿って様々な提案をさせて頂けます。 また、システムの運用に必要な運用サポートも含めた費用となっておりますので、安心してご利用して頂けます。

    ご利用イメージ

    他社の構造CADを利用して軸組みのプレカットをしているプレカット工場様が、新たに構造壁パネルの加工も始めたい。
    という場合には、下記のようなご提案をさせて頂きます。

    「さくっとパネル」を導入

    軸組みは今のまま利用して頂き、新たにパネル割付ができる「さくっとパネル」をご提案。
    既存の構造CADからパネル割付に必要な構造材情報は、現在のCADから取り込み、必要最小限の操作で壁パネルの製作に必要な図面やデータを作成することができます。

    また上記のような場合に、さらに「床合板や屋根の野地合板の加工もしたい」 というニーズが発生した場合は、新たに「さくっと羽柄」を追加導入して頂ければ対応が可能です。
    もともと軸組みのみの加工から、壁パネルの製作、野地・床合板の加工と、既存のCADや設備を無駄にすることなく、仕事の幅を広げていくことができます。

    「この先ずっと仕事がくるかどうかわからない…」
    だから多額の費用を投資して専用CADを導入することに二の足を踏む。
    でも専用CADがなければ仕事の効率も悪い。

    そんな悩みやジレンマも、SHFがご提供する「さくっと木造シリーズ」を、用途に応じて必要な機能を必要な期間だけご利用頂くことで解消するのではないでしょうか?
    また、それぞれご提供するシステムにはシステムの運用に必要な運用サポートも含めた費用となっておりますので、安心してご利用して頂けます。

    備考

    • 月額の利用料は、使用するシステムの組み合わせ・内容によって変動します。表記20,000円は「さくっと軸組」を1台利用する場合の費用です。
    • 導入にあたってカスタマイズが必要な場合、カスタマイズの費用は別途必要になります。
    • 今まで通り一括購入にて利用して頂く事も可能です。